※2022年3月追記: ELEGOO MARS 3の情報を追加しました!
ELEGOO MARSシリーズは日本でも愛用者が多く、大変人気のシリーズで、様々な機種が発売されています。
この記事では、ELEGOO MARSシリーズのそれぞれの機種の違いを細かく解説していきます。
↓同価格帯の光造形3Dプリンター、ANYCUBIC Photon Monoシリーズの比較記事はコチラ↓
目次
ELEGOO MARSシリーズを比較
まず各機種のスペックを表で比較してみます。
機種名 | ELEGOO MARS | ELEGOO MARS PRO | ELEGOO MARS 2 | ELEGOO MARS 2 Pro | New! ELEGOO MARS 3 |
最大造形 サイズ (幅)mm × (奥行)mm × (高さ)mm | 115mm × 65mm × 150mm | 115mm × 65mm × 150mm | 129mm × 80mm × 150mm | 129mm × 80mm × 160mm | 143mm × 89mm × 175mm |
XY解像度 | 0.047mm | 0.047mm | 0.05mm | 0.05mm | 0.035mm |
Z解像度 | 0.01~0.20mm | 0.01~0.20mm | 0.01~0.20mm | 0.01~0.20mm | 0.01~0.2mm |
LCDタイプ | RGB | RGB | モノクロ | モノクロ | モノクロ |
印刷スピード | 最大22.5mm/h | 最大22.5mm / h | 30~50mm/h | 30~50mm/h | 1層あたり1.5~3秒 |
データ転送方法 | USB | USB | USB | USB | USB |
レジン臭軽減機能 | × | 〇 | × | 〇 | × |
本体サイズ (幅)mm × (奥行)mm × (高さ)mm | 200mm × 200mm × 410mm | 200mm × 200mm × 410mm | 200mm × 200mm × 410mm | 200mm × 200mm × 410mm | 227mm × 227mm × 438.5mm |
実売価格 (記事更新時) ※最新の価格はリンク先をご参考ください。 | 販売終了 | 販売終了 | 約27,000円 | 約35,000円 | 56,000円 |
上記の表も参考にしながらスペックの違いを簡単に説明すると、
名前に2と付く機種は初代のELEGOO MARSと比べて、
- 最大造形サイズが少し大きい
- モノクロLCDが採用され、印刷スピードが大幅に上がっている
といった特徴があります。
そしてELEGOO MARS 3ではさらに、
- 最大造形サイズがアップ
- 造形物の解像度がアップ
という進化を遂げました。
また、名前にProが付く機種は、
- レジンの消臭機能が付いている
という特徴がありますね。
それぞれ重要と思われる点を深堀りしていきます。
ELEGOO MARS 3の商品ページ(日本正規代理店公式サイト)
印刷スピードが最大2倍以上になったモノクロLCD
MARS 2・MARS 2 Pro・MARS 3にはそれぞれ最新のモノクロLCDが採用されています。
LCDは、印刷物を固めるための光源のことです。
これが、従来のRGB LCDからモノクロ LCDになったことにより、
- 印刷スピード → 最大2倍以上
- LCDの寿命 → 約4倍
になっています。
寿命が長くなったというのも嬉しい点ですが、目を惹くのは印刷スピードの方だと思います。
従来のRGB LCDは少し前までほとんどの家庭用光造形3Dプリンターにて一般的に使われていたものですが、レジンを固めるのにかなり時間が必要でした。
それが、モノクロLCDでは印刷スピードが最大2倍以上になり、印刷完了までの所要時間が大幅に短縮されます。
また、光造形3Dプリンターでは、長い時間印刷しているとレジンの成分が分離してしまい、それが原因で印刷失敗になる場合もあるので、印刷スピードの改善は印刷失敗率の減少にも繋がってくるのではないかと思われます。
最大造形サイズUP
初代ELEGOO MARSから、2、3とバージョンが新しくなるにつれて、最大造形サイズがUPしています。
最新のELEGOO MARS 3では、2と比べて37%UPとなっています。
ELEGOO MARS 3の商品ページ(日本正規代理店公式サイト)
印刷解像度UP
こちらもバージョンが新しくなるにつれ、パワーアップしています。
ELEGOO MARS 3では4K(4098x2560px)のモノクロLCDが採用され、ELEGOO MARS 2と比べて水平方向の解像度(XY解像度)が30%UPとなりました。
これによって、造形物の表面はより滑らかになり、旧機種より繊細な表現が可能となります。
レジン臭の軽減機能
名前にProと付く機種には、レジン臭の軽減機能が付いています。
レジン臭と聞いても光造形3Dプリンターに馴染みのない人にはピンとこないかもしれません。
レジンとは光造形3Dプリンターでの印刷に使用する材料になります。
このレジンにLCDの光を当てて少しずつ固めながら印刷していくのですが、固める際にかなり独特な強い臭いが発生します。
自分が初めて光造形3Dプリンターを購入したときも、覚悟してはいましたが、臭いの強さに驚かされた記憶があります。
この臭いを軽減してくれる機能になります。
この消臭機能ですが、大幅に臭いが軽減したと言っている方もいれば、あまり変わらないと言う方もいて評価はまちまちのようです。
少なくとも全く効果がないということはないと思うので、臭いを少しでも抑えたい方はProの方が選択肢に入るのではと思います。
その他の違い
レジンタンクの素材
スペック表には記載していませんが、ELEGOO MARS 2のみ樹脂タンクを採用しています。
基本的にはコスト削減のためだと思われます。
実際の値段もELEGOO MARS 2はかなり安く感じますね。
ELEGOO MARS 3では高級感のある金属製のタンクが採用されています。
まとめ
ここまでの情報を簡単にまとめてみると、
とにかく安く3Dプリントがしたい!
→ELEGOO MARS 2
レジン臭が気になる!
→ELEGOO MARS 2 Pro
造形サイズ・解像度の上がった最新機種が使いたい!
→ELEGOO MARS 3
といった選び方になるのかなと思います。
それぞれ自分に合ったELEGOO MARSを選んでいただければと思います。